2012年に個展にて発表させて頂いた”ツナグモノ”のサイトです。
これはモノ作りを通じて、改めてヒトとテクノロジーと言う存在を考えたいと思いで、作品を作りました。
どうぞごゆっくりご覧ください。
目の前に映る光景は、誰によって創造されたのでしょう。
今、私の目の前には灰色のビル群が見えます。大きなシンボルタワーも見えます。
これはきっと”ヒト”によって創造された。
そうに違いない。
”ヒト”とは何でしょう。
素朴で普遍的な問いに答えるのは簡単な事ではありません。
私たちはモノ作りから、この普遍的な答えを見出だしたいと思いました。
なぜなら、モノを作ると言う行為は”ヒト”特有の能力だと思うからです。
この能力によって、”ヒト”はある種、イキモノとし食物連鎖の頂点にいるのだと思います。
確かのこの能力はとても優れた能力で、あらゆるモノを創造し作りだして来ました。
だから今、目の前に見える景色は”ヒト”が創りだした、”ヒト”世界(社会)だと言えます。
もしも”ヒト”が、モノを創り出し、使う事が出来なかったとしたら、食物連鎖の頂点にいたでしょうか?
きっと自然の摂理に従い、他のイキモノに淘汰されてしまったかもしれない。または、人と言うイキモノ
ではなく、もっとシンプルなイキモノだったかもしれない。
だから、モノを作ると言う行為は今の”ヒト”である事を示しているのだと思うのです。
ある時、私たちは疑問を持ちます。 手のひらに収まるスマートフォンは、誰が作ったのか? 2012年、中国の工場で大量に生産されているでしょう。 大量の”ヒト”が工場のラインにならび、組み立てている風景は容易に想像出来ます。 しかし、何千とある小さな部品、そのすべてが”ヒト”の手で作られているのでしょうか? 多分”ヒト”の手が介在しない部品も多くあるに違いありません。 設計も製造もシミュレーションももしかしたらすべてがコンピュータによって作られた部品も
あるかもしれません。
コンピューターが操るロボットたちは、今は単純な作業しか出来ないかもしれませんが、ヒトより
も正確に速く、休まず作業してくれます。
そして、ほとんどの部品がいずれ自動的に作られ、、いやすでにそうやって創られた製品があって、
知らないうちに使っているかも知れません。
目の前に映る光景が”ヒト”によって創造されたのか。 答えはYES?
目の前に映る光景が”ヒト”によって100%創造されたのか 答えはNO?
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ある時、ヒトは創造する役割を終え、新しい創造主が誕生する事になるのだろうか。 その時、ヒトは他の生きモノの中で行き続ける事が出来るだろうか。 ”ヒト”はイキモノとして、もっとも弱い立場になり、淘汰されて行くのだろうか。。。 ヒトの生きる役割りとはなんだろうか。
私たちはモノ作りを通して、もう一度”ヒト”とは何かを考えて行きたいと思っています。
ツナグモノは、Zprinterを使って出力しました。 素材は樹脂含石膏です。 表面はざらざらしています。
少し素朴な質感です。 強度は弱く壊れやすいです。
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